東京に残る数少ない路面電車
みなさん、こんにちは!
路面電車が道路を車と並んで走る姿を見ると鉄道マニアならずとも
テンションが上がりますよね。
東京にも昔は路面電車の線路が張り巡らさせ、
たくさんのチンチン電車🚃が走っていました。
いつの間にやらチンチン電車って死語になってます?
しかし、高度経済成長の進捗に伴いモータリゼーションが加速して、
路面電車は交通渋滞をもたらす邪魔者となってしまい、
次々と廃線になってしまいました。
現在東京で残っている路面電車は、東京さくらトラム(都電荒川線)と、東急世田谷線のみとなりました。
世田谷線は、もともとは今の国道246号線を中心に走っていた玉川電気鉄道(玉電)の支線した。
玉電の本線は玉川線といい、現在の渋谷から二子玉川まで走っていました。
1938年に東急に買収され、その後国道246号線の交通量増にともない
1969年に廃止され、
1977年に地下鉄の東急新玉川線(現在の田園都市線渋谷〜二子玉川)として
新たな路線が誕生しました。
この頃東急の車両にはTKK(Tokyo Kyuko Kabushikigaisha)と書かれていましたが、
当時玉川線も相当混雑しており、TKK(Tottemo Konde Komaru)と
揶揄されていたそうです。
そのため、廃止から新玉川線開業までの代替バスの混雑を想像すると冷や汗がでます。
そんな中、世田谷線は、道路との併用軌道がほとんどなく、
モータリゼーションの影響を受けなかったため、
世田谷区のシンボルとして現在も愛されています。
世田谷線に乗って
世田谷線の起点は、東急田園都市線から乗り換えられる三軒茶屋駅。
田園都市線は地下駅ですが、世田谷線の駅は、再開発ビルキャロットタワーの1階にあります。
世田谷線は、大人一律150円(交通系ICカードは144円)の前払い方式で、三軒茶屋駅と終点の下高井戸駅、車庫のある途中駅上町駅では駅の改札、
それ以外の駅では乗車時に車内で支払います。
世田谷線の扉はすべて進行方向左側の扉が開き、
車内で運賃を支払う駅では、1番前と1番後ろの扉から乗車します。
中程の2箇所の扉は降りる人が使います。


世田谷線では、すべてホームと車両との段差がない300系が使われ、
10編成それぞれちがうカラーリングをしています。
乗るたびに何色が来るか楽しみになります。
一際目立つのが、福を招く招き猫電車。
期間限定のラッピングでしたが、人気のため延長して走っています。
出会える確率は単純計算で10%。(車庫で寝ていることもある)
300系は、2両編成ですが、台車を連結部分で共用しており、
トータルで台車は3つしかありません。これを連接台車といい、
編成全体の軽量化と半径の小さいカーブに対応しています。
西太子堂駅と若林駅の間で環七通りと交差します。
ここには踏切の警報機や遮断機はなく、
環七通り側の信号が青の時は世田谷線は信号待ちします。
世田谷線と横断歩道側が青になると列車はゆっくりと渡っていきます。
交通量の多い環七通りを妨げないように工夫された世田谷線のならではの光景です。
世田谷線は、三軒茶屋〜下高井戸間、5キロの路線で20分弱で終点の下高井戸に到着します。
沿線には子供も多くて、保育園や幼稚園の子供たちが散歩をしながら世田谷線に手を振るのが各駅間の毎朝の光景になっています。
沿線には環七通りの踏切のほか、吉田松陰ゆかりの松陰神社前駅、
車庫ある上町駅、かつて江ノ電で走っていた車両の中に入れる宮の坂駅、
小田急線豪徳寺駅と接続し玉電カフェがある山下駅なと見所もたくさんです。
地域の人たちだけでなく、みんなに愛される世田谷線を
これからも応援していきたいです。