みなさん、こんにちは!
鉄道マニアの中にはいろいろな「鉄」がおりますが、中にはニッチなロープウェイマニアもいるでしょう。(会ったことはない。)
実は、ロープウェイも立派な鉄道の仲間で、鉄道事業法という法律で規制を受けています。
そのため、ロープウェイで商売をしようとするときは、国土交通省に申請して、許可を受けなくてはなりません。
ロープウェイは、鋼製のロープにゴンドラをぶら下げて空中を輸送する特性から、主に山岳地帯の斜面を登る時や広大な敷地の移動に使われることが多いです。
一方、日本ではマイナーですが、上空をショートカットできるため、都市部で建設されることもあります。
そんなレアな、都市型ロープウェイが横浜の桜木町に誕生します。
このような都市型ロープウェイは日本では初となります。
【目次】
YOKOHAMA AIR CABINとは?
YOKOHAMA AIR CABINは、JR根岸線と横浜市営地下鉄が乗り入れる桜木町駅から、みなとみらい新港エリアの運河パークを結びます。
新港エリアは、これまでは桜木町駅から汽車道と呼ばれるかつて汽車の線路だった遊歩道を歩いていく必要があり、若干心と身体の距離感が否めないエリアでした。
しかしながら、後述の通り遊園地、ショッピング、結婚式、そして港と魅力あるコンテンツがてんこ盛りのエリアであり、ここまで空中ショートカットで、しかも横浜港やみなとみらいエリア一帯を空から眺めながら移動できるのは、単なる移動手段ではなく、乗ることそのものに魅力がある路線と言えるでしょう。
新港エリア側の駅は、横浜ナイトビュークルージングの船が発着する運河パークに隣接し、大型商業施設横浜ワールドポーターズの目の前に建設されます。
両駅間は全長630m、高さは最高で40m、約5分で結びます。
営業時間は10時から22時で、運賃は大人1,000円、小児500円。
運営を行うのは、泉陽興業株式会社です。
運営する泉陽興業は実はすごい会社だった!
ここで、泉陽興業株式会社について、説明しておきましょう。
泉陽興業は、新港エリアにある遊園地コスモワールドの運営を行っている会社です。主に遊園地の遊具の製造・販売を行っている会社で、特に観覧車に定評があります。
コスモワールドを運営する同社が、横浜市の「まちを楽しむ多彩な交通の充実」という施策に対して提案を行い、遊園地との相乗効果を狙います。
コスモワールドは都市部にいながら楽しめる本格的な遊園地で、最大の魅力は大観覧車「コスモクロック21」。
中央に巨大なデジタル時計があるこの観覧車は、直径100m、全高112.5m。
もともとは1989年の横浜博覧会のパビリオンとして誕生したもので、コスモワールド自体も、同博覧会の出展施設を継続して運営しているものです。
このほか、泉陽興業は全国で40か所以上の博覧会の企画運営を行っており、2005年の愛・地球博の企画・建設・運営に携わっています。
また、マザー牧場内わくわくランド(千葉県)、国営ひたち海浜公園内プレジャーガーデン(茨城県)、ひらかたパーク(大阪府)のほか、各地の遊園地で観覧車の運営など20か所以上の運営実績があります。
また、コスモワールドは入場料が無料で、ショッピングや観光の足で気軽に寄れるユーザーフレンドリーな遊園地。
のりもの券を購入してそれぞれのアトラクションで遊びますが、そのアトラクションもバリエーションが豊富です。
屋外では、池に真っ逆さまに飛び込んでいく(感覚になれる)ジェットコースター「バニッシュ」や急流すべり「クリフ・ドロップ」、屋内ではいわゆるお化け屋敷「新・幽霊堂」やライド型アトラクション「3Dエキドナの洞窟」のほか、VRや立体映像を用いたものもあります。
また、ゲームセンターや出店もあり、ゆるく楽しむこともできます。
なお、ヤーコン家が訪問したときは、アラフォーのおじさんと子供2人でバッテリーカーに乗って全力でルパン3世VS銭形警部をやりました。
建設現場を歩いてみよう!
実際に建設現場を見てみましょう。
すでにロープウェイのロープを支える柱の構築とロープの吊架は完了しており、ゴンドラも搬入されています。
ロープウェイは汽車道と並行して敷設され、柱も運河の中に構築されています。
時折ゴンドラが動く様子も見ることができます。
どんな景色が見られるのだろうと楽しみになりますね。
目下進められているのは、駅舎の建設工事。
桜木町駅前の駅舎は、仮囲いの中で巨大クレーンとともに工事が進んでおり、「日本初の都市型ロープウェイ」とアピールされています。
ちなみに、一定以上の世代では、かつて渋谷駅で「ひばり号」というロープウェイが運行していたのをご存じかもしれません。
「ひばり号」は、渋谷駅と隣接した東急百貨店東館(東横百貨店)と西館(玉電ビル)を結んでいましたが、子供専用で大人は乗ることができませんでした。
料金は10円で、乗車しても西館で降りることはできず、そのまま東館に戻ってくるアトラクションとして活躍していました。
輸送施設ではなかったため、YOKOHAMA AIR CABINが「日本初」ということなのでしょう。
運河パーク側の駅舎も建設中で、こちらの駅の中にはゴンドラも格納されています。
こんなに楽しい新港エリア!
そんなロープウェイで到着した新港エリア。
到着した後のお楽しみを確認しておきましょう!
コスモワールド
まずは、先ほど紹介したコスモワールド。
大観覧車のほか、ジェットコースターや、屋内型のライド型アトラクション、ミニゲームが楽しめます。
入場料は無料なので、散歩するだけでも楽しいですよ♪
よこはまコスモワールド - 大観覧車が目印の都市型立体遊園地
横浜ワールドポーターズ
ショッピングを楽しめるスポットを3つ紹介します。
まず最初は、ロープウェイを降りてすぐの横浜ワールドポーターズ。
「いろんな世界がここにある」がコンセプトで、いろいろな国の世界観が楽しめるお店が約100店舗、レストラン・カフェが約40店舗入居しているほか、イオンシネマで映画を楽しむことが出来ます。
フードコートも含め、飲食店のほとんどが1階に集中している珍しい配置です。
フードコート「ガーデンマルシェ」では、石焼ビビンバ、ローストビーフ丼、ラーメン、鉄板焼肉チャーハン、うどんという6店舗中5店舗がザ・炭水化物というガッツリなラインナップ。
そんな中、1店舗だけハワイのパンケーキが楽しめる「マノアパンケーキ」さん。
ガッツリいったあと、甘いものでお口直しをしましょう。
横浜ハンマーヘッド
横浜ハンマーヘッドは、2019年10月に開業した、ショッピングと客船ターミナルそして、ホテルが一体となった複合施設です。
「ハンマーヘッド」とは、古くから横浜残っている遺構「ハンマーヘッドクレーン」に由来し、現在も海側のオープンデッキからその壮大な佇まいを目の当たりにすることが出来ます。
機関車トーマスに出てくるクランキーのリアル版といった感じで、大きな積み荷の荷揚げを行っていた様子が目に浮かびます。
ハンマーヘッドクレーンは、1914年に製造されたイギリス製の世界に17基しかないジャイアント・カバチ・クレーンで、経済産業省の近代化産業遺産、土木学会選奨土木遺産に登録されています。
ホテルとしては、「インターコンチネンタルホテルPier8」が入居しています。
"Pier"とは桟橋という意味で、このホテルが横浜港8号岸壁に面していることに由来しているそうです。
客室数は、173室。
インターコンチネンタルホテルは、すぐ近くのパシフィコ横と隣接して「ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル」があり、この"Pier8"は横浜2件目となります。
ショッピングエリアは、食文化をテーマにしており、正面の入口から入るといきなり5件のラーメン店が軒を連ねる「ジャパン・ラーメン・ホール」が広がります。
さらに開放的な吹き抜けからエスカレータを昇ると、周囲をぐるりとレストランやカフェが並んでおり、各お店で2階オープンデッキに出て海や街並みを眺めながら食事を楽しめるようになっています。
マリンアンドウォーク
マリンアンドウォークは、ハンマーヘッドと赤レンガ倉庫の間にあるオープンモール型の商業施設。
施設内には遊歩道もあり散歩するだけでも楽しいこの施設は、ショッピングやレストランカフェなどみなと横浜らしいオシャレなラインナップが特徴。
もうね、横文字すぎておじさんにはちょっとしんどいラインナップ。
「ミゲルフアニ」と「築地玉寿司」くらいしか読めない・・・。
マリンアンドウォークの魅力はお店だけではありません。
オシャレな撮影スポットがたくさんあるんです♪
家族連れもカップルも楽しめますよ!
赤レンガ倉庫
おそらく知らない人はいない赤レンガ倉庫。
明治から大正にかけて建設された倉庫をそのまま再利用した施設で、横浜ならではの雑貨屋さんやレストラン、カフェのほか山下公園側の1号館にはイベントホールがあります。
また、1号館と2号館の間にある広大なイベント広場では「横浜オクトーバーフェスト」などの定番のイベントが開催されるほか、撮影などでもよく使われています。
確か、仮面ライダーエグゼイドでの戦闘シーンにも使われていましたよ。
イベント広場を抜けていくと、海に出会います。
ここからは、左にランドマークタワーなどのみなとみらいエリア、右には横浜ベイブリッジから大さん橋まで横浜港をぐるりと楽しめる贅沢な絶景アリアです。
さらに、ここには横浜の重要な交通手段シーバスの乗り場があります。
今でこそみなとみらい線が開業してみなとみらいや元町・中華街へのアクセスが向上しましたが、かつては横浜エリアの交通手段といえばこのシーバスでした。
シーバスは、横浜駅東口からみなとみらい、そしてこの赤レンガ倉庫を経由して山下公園を結んでいます。
本数は1時間に1本程度と少ないのが玉に瑕ですが、海からみなとみらいの街並みを楽しむことが出来、海上保安庁も巡視船や大さん橋に停泊する豪華客船を間近で見れる、まさに「乗って楽しい」交通手段と言えるでしょう。
カップヌードルミュージアム
ショッピングとお食事で遊び足りない方は、カップヌードルミュージアムに行ってみましょう。
カップヌードルミュージアムは、世界で初めてインスタントラーメンを発明した安藤百福とカップラーメンの歴史を学ぶことができます。
そして、1番の楽しみは、チキンラーメンを手作りできる「チキンラーメンファクトリー」と、世界で1つだけのオリジナルカップヌードルが作れる「マイカップヌードルファクトリー」。
コロナ禍で前者は運営と予約受付を中止、後者は利用券の販売を中止していますが、1日も早くコロナを撲滅し、家族で訪れたい名所です。
万葉倶楽部
新港エリアを1日楽しんだ後は、万葉倶楽部で熱海・湯河原の温泉にゆっくりと浸かりましょう。
温泉だけでではなく、岩盤浴やお食事も楽しむことが出来る、1日の締めくくりにふさわしい施設と言えます。
ゆっくりとした時間を過ごして、帰りたくなくなってしまったり、車で来ていたのにお酒を飲んでしまったら、安心してそのまま宿泊してしまいましょう(笑)
まとめ
いかがでしたか?
すでにたくさんの魅力であふれているものの、ちょっぴりアクセスに難があった新港エリア。
ロープウェイの開業で、新たな楽しみを演出してくれそうですね。
お待ちかねの開業日は、2021年4月22日(木)です♪
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