人と環境にやさしい鉄道。
日本民営鉄道協会によれば、お客さん1人を1km運ぶのに発生する二酸化炭素(CO₂)は、自家用車のわずか1/7なんだそう。
鉄道が走るときに発生するCO₂は、主に、電気を発電する時に、火力発電所で石炭や石油から発生するものと、ディーゼルカーが軽油を燃やして走るときの排気ガスがあります。
最近は石炭や石油を燃やすのではなく、太陽光や水、風などの自然の力(再生可能エネルギー)で発電し、CO₂ゼロで走る列車も登場してきました。
SDGs達成目標年の2030年が迫る中で、再エネで走る電車はどれくらいあるのでしょうか?
<目次>
再生可能エネルギー由来の電気実質100%で走っている電車は次の通りです(主なもの)。
このように、いくつか再エネで走っている路線を紹介しました。
しかし、日本には合計149路線(宮田珠己、井上マサキ、西村まさゆき『日本の路線図』2020年)があり、全路線への導入を目指すならばまだまだ途上と言えます。
旅客鉄道は自動車に比べるとCO₂排出量(旅客1人1kmあたり)が約1/9と最も環境にやさしい公共交通ですが、全体の使用電力量は約172億kWh/年と途方もない量の電気を使用しています。
CO₂の排出量も約757万トンと日本全体のCO₂排出量の約0.6%を占めており、業界全体で脱炭素化を進めていく必要があります、
では、他の路線にも再エネを導入していくにはどうしたらよいのでしょうか?
https://www.mlit.go.jp/common/000219687.pdf
3,環境にやさしい鉄道を選んで利用する。
再生可能エネルギーを導入するには、やはりお金がかかることには間違いありません。
しかし、すでに再エネ運行を行っている路線で、再エネ導入を理由に値上げがされた路線は1つもありません。
鉄道の運賃制度の制約もあり、すべて経営の自助努力で取り組んでいるものです。
私たちは、自分たちの財布を痛めることなく、地球環境を守りながら移動ができるので、積極的に鉄道を使っていきたいですし、その中でも再エネで走っている鉄道を選んできたいものです。
しかし、そもそも鉄道が環境にやさしいということ自体なかなか知られていませんし、ましてどの路線が再エネで走っているかなどはまったくわかりません。
券売機や自動改札機に書いておいてくれればいいのに・・・。
以前は、東急電鉄が再エネで走っていることを知ってもらおうと、クラウドファンディングが行われました。
東京都環境局が選定した事業を推進するDO!NUTS TOKYOに参加する若者たちが取り組んでいるもので、「消費者と一緒にプロモーションをする」という独特なアイデアが特徴です。
私も鉄道マニアなので車内や駅のポスターはまじまじと見るタイプですが、いわゆる啓発のポスターなどはスルーしてしまいます。
そこで、いろいろな方から写真などを集めて、みんなに知ってもらいながらモザイクアートを完成させ、それを見た人も「嗚呼、電車に乗るってSDGsなんだ」と気づきを得るという仕掛けなんだそう。
これには、東急電鉄もオフィシャルに応援していて、メッセージを出したり、クラファンの返礼品を提供したりもしていました。
なんと!長津田車両工場に入れたり、電車とバスの博物館を貸し切れたり、東急版ドクターイエロー「TOQ-i」に乗れたりする返礼品も!
私も微力ながら支援をさせていただきまして、オリジナルの水筒が返礼品としてもらえることになっています。楽しみ♪
rescuex.jp