ボクの息子はもう子鉄じゃないかもしれない。

子鉄ヤンヤン(小5)の父であり、実写版アラレちゃんの娘ミーミー(年長)の父が、鉄道や子育てを楽しみながら、地方鉄道を救済していく物語です。子供の「だいすき!」「やってみたい!」を大切に子育てをしています♪(旧ブログ名:適応障害でも鉄道に乗りたい!!)

ひたちなか海浜鉄道湊線延伸!茨城県は盛り上がる?地方創生への効果は!?

 みなさん、こんにちは。

 

2021年1月15日、ひたちなか海浜鉄道湊線の線路を伸ばす計画が、国土交通省より許可が出されました。

鉄道事業は、勝手に始めることはできず、必ず国土交通省の許可が必要です。

「全国でも前例のない地方鉄道の延伸」(ひたちなか海浜鉄道報道資料より)の第1歩。

地方鉄道の利益改善や、地方創生にどれほど貢献できるのでしょうか?一緒に考えてみましょう。

 

【目次】

 

ひたちなか海浜鉄道ってなんだっけ?

ひたちなか海浜鉄道は、茨城県を走る第3セクターの鉄道会社です。

かつては、茨城交通でしたが、鉄道部門を分割し、ひたちなか市茨城交通が出資する別会社として独立しました。

茨城交通は、現在バス事業を中心に営業を行っています。

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ひたちなか海浜鉄道が営業するのは湊線の14.3キロ。

JR常磐線水戸駅の次の駅、勝田駅から出発して、阿字ヶ浦駅まで走っています。

阿字ヶ浦駅は、太平洋に面する阿字ヶ浦海岸の海水浴場や、モルフィネやコキアなど年間を通じて色とりどりの花を楽しめるひたち海浜公園の最寄り駅です。

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湊線の勝田駅は、常磐線の上野方面のホーム上にあり、中間改札を通ってシームレスな乗り換えが可能となっている。

また、社長を務める吉田千秋さんはアイデア社長としても知られ、旧国鉄や廃止となった三木鉄道で使われていたディーゼル車両をそのまま走らせたり、現代アートを取り入れた駅名標など、他の鉄道にはない賑やかしを行っています。

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画像:ひたちなか海浜鉄道ホームページより 

現代アートプロジェクトの「みなとメディアミュージアム」で、制作されたアート作品で、各駅街の特徴を活かしたユニークなデザインとなっている。

さらに、「ローカル鉄道・地域づくり大学」を立ち上げ、地方鉄道の経営者と鉄道マニア、地元住民など多様なメンバーが勉強会、ディスカッションを行い、日本全体の地方鉄道活性化に貢献しています。

この「ローカル鉄道・地域づくり大学」の取り組みは、2017年度にグッドデザイン賞を受賞しました。

 

路線延伸する区間はどこ?

今回延伸する区間は、終点の阿字ヶ浦駅から先の3.1キロ。

駅は2つ設けられ、(仮称)新駅2は、ひたち海浜公園の西口付近に設置され来場が便利になります。

また、大型ショッピングセンター「ファッションクルーズ」も至近にあり、地元の住民の方にとっても嬉しい延伸となるでしょう。

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画像:国土交通省報道資料より

整備効果・ひたちなか海浜鉄道にとって嬉しいこと

この整備効果について、国土交通省鉄道局鉄道事業課に電話で問い合わせをさせていただきました。

新米ブロガーにも関わらず、資料を引っ張り出して丁寧に対応してくれました。

ありがとうございました!

 

今回の路線延伸の事業費は78億円。

ここには路線延伸に伴う用地費、工事費、車両費等が含まれ、1/3をひたちなか海浜鉄道が、残りの2/3を自治体が負担します。

 

整備効果は、開業後30年間で1.05、50年間1.18と見込まれています。

この数値は、延伸に伴う運賃収入等の増収額を、運転士さんや駅員さんの人件費、列車を走らせる軽油代などの費用の増加額で割ったもの。

5,287万円の経常赤字(2018年度)を出している中で、30年で5%という整備効果は雀の涙ほどと感じますが、ひたちなか海浜鉄道にとっては、これ以上の増収施策を打ち出す大きなチャンスでもあります。

今回の増収額の算出方法の詳細は不明ですが、鉄道事業の整備効果は一般的には、「延伸路線がある場合の需要予測」と「現状のままの需要予測」の差(With-Without差)で算出されます。

この中には、「新しい施策」は反映されていませんから、アイデア社長吉田さんのエッジの利いたアイデアが期待されます。

もちろん、吉田社長のみならず、「ローカル鉄道・地域づくり大学」での活発な議論でたくさんのアイデアが出されることでしょう。

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那珂湊駅に到着する自社発注車両のキハ3710形。那珂湊駅には、

名物駅猫「おさむ」が鎮座していた。

整備効果・街にとって嬉しいこと

路線延伸で恩恵を受けるのは鉄道会社だけではありません。

年間200万人が訪れるひたち海浜公園にとって大きな課題は渋滞でしょう。

ひたち海浜公園は、常設だけでも3500台を超える駐車場を用意していますが、花が見ごろの時季は、臨時駐車場を使用しても大渋滞が発生いており、公共交通機関の利用を呼び掛けています。

現在も、JR常磐線の東海駅から路線バスが出ているほか、混雑時は勝田駅から直通バスが出されますが、(仮称)新駅2には、交通ターミナルも設置されることになっており、バスでの来場も便利にあることから、公共交通機関での来場が促進され、渋滞解消が期待されます。

この恩恵は、ひたち海浜公園来場者のみならず、ファッションクルーズの関係者にも大きな影響を与えることでしょう。

 

まとめ

このように、鉄道会社のみならず、広域での効果が期待される路線延伸。

しかし、僕の期待はそれだけではありません。

それは、この路線延伸が全国でほとんど例を見ない地方鉄道の延伸であることです。

赤字の鉄道会社と人口減少が続く自治体によって、78億円という事業費は本当に思い切った決断だと思います。

地方鉄道と地元自治体はいろいろな増収施策を行っているものの、なかなか手を出せなかった交通ネットワークの改良。

今回の延伸が大きな成功例となり、そのノウハウが他の地方鉄道でも活かされ、その効果が日本全体に波及していくのではないかと、開業を楽しみにしています。

開業は、ネモフィラの花が開くの2024年春を予定しています。