100年に1回の大改造が進む渋谷駅。
東急東横線が地下化され、地上駅が撤去されたことで、これまで離れたところにあった埼京線や湘南新宿ラインのホームは山手線のホームのすぐ横に移設され、乗り換えが便利になりました。
そして、なんと!使われなくなった昔のホームは「渋谷駅0番線」として意外な使われ方がされていました!
<目次>
1.旧埼京線ホームのいま
埼京線と湘南新宿ラインのホームは移設されたものの、旧ホームが撤去されたわけではありません。
渋谷3丁目や恵比寿方面の出口となる新南口の改札に行くには旧ホームを通らないといけないため、そちらへ向かう通路として使われているのです。
旧ホームもかつては15両編成の列車が停まっていたのでかなり距離が長く、動く歩道が欲しくなるところですが、埼京線や湘南新宿ライン、成田エクスプレスなどが真横をすごい速さで通過していくので、なかなか迫力ある走行を楽しむこともできます。
2.鉄道マニアが0番線に触手が動く理由
0番線という謎な番線に一般の方は違和感を覚えることでしょう。
そもそも番線の数字の振り方ですが、お客さまにわかりやすいように端っこから順番に番号を振っていくのが一般的です。
例えば、上り線からあるいは下り線の端っこや駅長室がある駅舎(本屋)に近い線路を1番線とすることが多いです。
例えば、東京駅はレンガ造りで有名な丸の内駅舎に近い中央線のホームから1番線、2番線と続きます。
そんな中、後発事象で1番線より手前側などにホームが増設されたりすると、番線の番号を崩さないように0番線が作られることがあります。
こうしたケースは、ローカル路線の専用ホームだったり、国鉄から切り離された第3セクター鉄道のホームだったりするのとが多く、そのエモさから0番線ファンが一定程度います。
しかし、都心でも東京都足立区にある綾瀬駅の北綾瀬支線のホームが0番線ということもあり、意外と身近な存在だったりもします。
3.渋谷駅0番線プロジェクトとは?
そんな中期待を裏切るようで申し訳ないのですが、渋谷駅の0番線はあくまで旧ホームですので、正式に列車が停まるホームではありません。
では、なんなのかというと、「SlowPlatform 渋谷駅0番線プロジェクト」という取り組みの名前になります。
実は、0番線ホームから行ける新南口は、スクランブル交差点やセンター街といった賑やかな渋谷とは対照的に、驚くほど静かなエリアになります。
恵比寿や代官山に近い高級なエリアでもあり、のんびりした雰囲気も感じます。
そこで、このプロジェクトでは実践女子大学と共同で渋谷スローマップというものを作って、渋谷のもう一つの魅力を伝えています。
渋谷駅0番線ホームはその玄関口や象徴とも言える場所なのです。
4.苔を育てる0番線ホーム
そんなスローな渋谷を体現するかのように。0番線ホームではその空間を利用して、苔を育てています。
苔は、なかなか都会では見ることが出来ませんから、その意外性とともに、スロー渋谷らしさを表しています。
これは、モスプラットホームと名付られて、育てている苔はなんと10種類!
しかも、何か所か霧吹きが用意されていて、通行人は誰でも苔に水をやることができます。
この苔に限らず、0番線プロジェクト全体で、みんなのアイデアを集めたり、みんなで参加できる取り組みを進めているので、新しい渋谷の姿はもっと存在化をましてくるかもしれませんね。
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