ボクの息子はもう子鉄じゃないかもしれない。

子鉄(?)ヤンヤン(中2)の父であり、実写版アラレちゃんの娘ミーミー(小4)の父が、鉄道や子育てを楽しみながら、地方鉄道を救済していく物語です。子供の「だいすき!」「やってみたい!」を大切に子育てをしています♪ 子鉄応援ECショップ「でんしゃデパート」もやっています。本業はとある鉄道会社のSDGsおにいさん。なので、専門的な記事もあります。

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もしも列車のミュージックホーンが「ワオーン🐶」だったら〜JR東日本のSDGs〜

みなさん、こんにちは。

 

電車の楽しい魅力の一つにミュージックホーンがあります。

ミュージックホーンは、危険を回避する本来の警笛音とは別に、一部の列車に装備されている補助警笛で、ホームに入線するときに接近を知らせるほか、一種のファンサービスとして鳴らすことが多いです。

名古屋鉄道名鉄)の空港特急ミュースカイや、小田急ロマンスカーなどのミュージックホーンが人気ですし、JR西日本つくばエクスプレスなどの通勤列車でも聞くことができます。

そんなミュージックホーンがワンちゃんの鳴き声だったらどうでしょうか? 

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小田急ロマンスカーは初代3000形から補助警笛があり、「ピポーの電車」と呼ばれた。

 少し盛った導入だったのですが、ワンちゃんに限らず、戦闘力の高い動物の鳴き声を鳴らしながら走行したら、沿線の動物たちは一目散に逃げていくことでしょう。

地方の路線を運行する鉄道会社の悩みの1つが動物との衝突による輸送障害です。

JR東日本高崎支社の発表によれば、2020年度の支社管内の動物のの衝突件数は82件。

もっとも衝突が多かった動物は鹿で、特に群馬県から新潟県にかけて三国山脈を貫く上越線や、埼玉県西部の中山間地を走る八高線での発生が多いようです。

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画像出典:JR東日本ニュースリリース

https://www.jreast.co.jp/press/2021/takasaki/20210604_ta01.pdf

 

そこでJR東日本高崎支社は3つの対策を打ち出して実行しています。

その1つが鹿忌避音装置の車両への取り付けです。

鹿忌避音装置は、鉄道総合技術研究所が開発した「列車から犬の鳴き声と咆哮を組み合わせた忌避音を吹鳴することで、沿線にいる鹿の逃走を促進する装置」(JR東日本高崎支社リリースより)です。

このほか、動物が嫌がる匂いを含んだ忌避剤の線路沿線に塗布したり、高輝度青色LEDの発光と、6つのスピーカーから動物が嫌う音を発する忌避装置の設置も行っています。

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画像出典:JR東日本ニュースリリース

https://www.jreast.co.jp/press/2021/takasaki/20210604_ta01.pdf

 

鹿忌避音装置は八高線を走るキハ110形の正面の右下に取り付けられています。

実際の忌避音を鳴らしている映像はこちらのYouTube動画をご覧ください。


www.youtube.com

 

すみません、「ワオーン🐶」だけではありませんでした^^;

しかし、甲高い鳴き声で、群れがいると思わせるテイストの忌避音で、なかなか効果があるのではないでしょうか。

 

ところで、動物との衝突は列車が遅れるだけでなく、車両故障などのリスクがあります。

SDGsの17のゴールのうち、「ゴール11 住み続けられるまちづくりを」の中に、「すべての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する」という具体的なターゲットがあります。

鉄道各社が過去から行っている安全・安定輸送の確保への取り組みは、このターゲットに取り組むものですが、動物との衝突を回避する取り組みは、それだけではありません。

「ゴール15 陸の豊かさも守ろう」では、森林や山地の生態系の保護もターゲットで叫ばれています。

森林とその生態系を守ることが、地球温暖化対策だけでなく、自然の恵みをこれからも安定的に享受し、自然災害からの防御力も高め、豊かな社会を守ることに繋がるのです。


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SDGsでは、どれか1つのゴールに向けて努力をしても、長続きしなかったり、他のゴールの邪魔をしてしまっては意味がありません。

今回の取り組みは、さらにその上を行き、複数のゴールに同時に貢献するレベルの高い取り組みと言えるでしょう。

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越生駅に到着する八高線キハ110形(筆写撮影)

蛇足ですが、類似の取り組みで、害獣対策ロボ「スーパーモンスターウルフ」も紹介していますので、ぜひ読んでください。

「お前だけは許さない!!」と叫びます笑笑

 

モンスターウルフが鉄道と動物を守る!? - ボクの息子はもう子鉄じゃないかもしれない。smallanthussonchifolius.hatenablog.com

 

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