2027年度開業予定が危ういリニア中央新幹線。
山梨県立リニア見学センターでは、超電導リニアの浮上や高速運転の仕組みが"体感"や"実験"を通して学べます。
そして、リニア見学センターは、リニア中央新幹線の線路のすぐ横にあり、時速500kmで試験走行する様子を見ることが出来、子鉄だけでなく大人もテンション上がること請け合いです。
走行試験は毎日行うわけではなく、ウェブサイトで"走行試験有"の日と"走行試験無"の日が公開されていて、当然"走行試験無"の日は比較的お客さんが少ない傾向にあります。
しかし、"走行試験無"の日にしか見られない光景がありました。
そして、それは鉄道が好きな子供たちにこそ伝えたい大切なシーンだったのです。
<目次>
- 1,巨大なリニア車両に入れる!
- 2,ミニリニアに乗って浮上を身体で感じる!
- 3,マイナス196℃!超電導磁石のジェットコースター!
- 4,リニアが走る未来の山梨県ジオラマ!
- 5,"走行試験無"の日だけの線路保守作業
- 6,リニアの弱点 見えにくい"人"の活躍
- 7,山梨県立リニア見学センターへのアクセス
1,巨大なリニア車両に入れる!
館内に入るまでまず目に飛び込んでくるリニアモーターカー。
下から見上げるその大きさに大人もビックリです!
この車両、2003年に最高速度581km/hを記録したMLX01-02、実際に走っていたホンモノの車両なんです!
現在はL0系に実験の主役を譲り、ここで皆さんを迎えてくれています。
この見学センターの横の線路を実際に走っていた姿を想像すると心が震えますね!
もちろん車内に入ることもできますよ。
日付が入った正面の他に、2階は昇る階段の途中からもナナメのアングルから撮れる映えスポットです💕
2,ミニリニアに乗って浮上を身体で感じる!
2階には、リニアの仕組みを体感できるコーナーがたくさんあります。
そのひとつが、ミニリニアに乗る浮上体験です。
トロッコのようなリニアが置いてあり、係員の人の操作で直線を1往復。
このリニア、本当に浮きます!
ミニリニアに乗っているとお尻に来る振動がまったく違いますし、横から見ますとわずかに浮いているのがわかります。
床から2cmほど浮いているそうで、車体自体にすごく安定感があるのもビックリです!
3,マイナス196℃!超電導磁石のジェットコースター!
その安定感を支えているのが、ピン止めという現象だそうです。
リニア見学センターでは、超電導コースターという実験を見せてかれます。
ネオジウムという磁石がジェットコースターのように並べられていて、ここに液体窒素でマイナス196℃まで冷やした超電導体を近づけると、なんと舞空術のようにネオジウム磁石の上に浮きます。
これが、フラフラすることなく一定の高さのまま安定して浮いているから驚きです。
これが超電導体のピン止め効果だそうで、ネオジウム磁石から出る磁力を超電導体がガッツリと捕まえて、まるで手を結んでいるかのように感じられます。
さらにビックリなのが、これを横にチョンと押してやると、隣の磁力を捕まえにいくため、浮いたままドンドン前に進んでいきます。
ピン止め効果で磁石との距離も一定に保たれているため、宙返りもできます。
なお、実際のリニアの超電導体は液体ヘリウムを使用していてマイナス268℃であるとか、推進の仕組みが実際のリニアとは違ったりしますが、超電導体やピン止め効果の理解にはすごくわかりやすいし、テンションもあがります。
ちなみに、このコースを何周かすると、だんだん空気に温められて超電導状態では無くなってしまいますので、ヘナヘナと磁石の上に座り込んでしまうのも可愛らしいではありませんか。
4,リニアが走る未来の山梨県ジオラマ!
そんな未来にワクワクするリニアが走る将来の山梨県が見られるのが3階のジオラマコーナー。
真ん中にリニア山梨県駅があり、甲府駅、武田神社、昇仙峡や河口湖や富士急ハイランドなど、山梨県の名所の賑わいが表現されています。
実際はリニア山梨県駅は甲府駅から南に離れたところに作られるようですが、二次交通を充実させるなどして、県全体の賑わいにつながるとよいと思います。
なお、山梨県駅から都心まではわずか25分!
ほどよい田舎暮らしを楽しみながら、都心への楽々通勤が可能です!
5,"走行試験無"の日だけの線路保守作業
これまで紹介してきたものは、走行試験に関係なくいつでも見ることができます。
走行試験有の日は、皆さんが期待する通りの超高速走行を楽しみましょう。
リニアが通るときは館内に放送が流れますし、大きな窓越しにその迫力を味わうことができます。
そして、走行試験無の日に見ていただきたいのが、写真の保守作業です。
当然ですが、これはリニアが走る日には見られません。
何をやっているのかはよくわかりませんが、なにやら計測をしていたり、重いものを運んでいるように見えます。
実は、リニアの車両や線路と人間が一緒に映るシーンは珍しいのです。
6,リニアの弱点 見えにくい"人"の活躍
それもそのはず。
日本のリニア中央新幹線は無人運転で運転士は車両に乗っていません。
また、ほとんどの駅も無人駅になると言われています。
ボクも一度だけリニアに乗車したことがありますが、駅は飛行機の搭乗口のようになっていて、デジタルで手続きが完了します。
昨今のデジタル技術やリニアの技術を踏まえれば当然とも言えます。
しかし、実際に鉄道を支えているのはやっぱり人間なんです。
実際に鉄道に乗れば、運転士、車掌、駅員、保線員など多くの人によって輸送が支えられていることがわかります。
リニアも例外ではなく、高度な技術で人間の姿は見えませんが、司令業務やバックヤードにはたくさんの人が汗を流していますし、こうした保守の皆さんもまた然りです。
敢えてリニアが走らない日にこうした姿を見ることで、鉄道の安全は人間とそのチームワークで支えているんだということを、子どもたちには感じて欲しいと思います。
7,山梨県立リニア見学センターへのアクセス
ちょっぴり富士急行線に乗りたい人は田野倉駅または禾生駅からもバスでアクセスできます。
ただし、バスの本数は少ないので、計画的にお出かけください。
タクシーですと、大月駅から2,500円くらい。
また、田野倉駅や禾生駅から徒歩でも行けます。(いずれも約15分程度。ただし、禾生駅からはだとアップダウンがあります)
リニアの走行試験予定なども併せてチェックしましょう!
www.linear-museum.pref.yamanashi.jp
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